秩父方言手ぬぐい「秩父のおっさん」はこうしてできた!制作秘話を大公開!
みなさんこんにちは、秩父の情報発信メディア「ちちぶる」の浅見と申します。
突然ですがみなさん。最近、秩父界隈を賑わせている“話題の手ぬぐい”をご存知でしょうか。
はい、そうです。「秩父方言手ぬぐい『秩父のおっさん』」シリーズです。
2018年3月に発売を開始して以来、齋藤染物店さんの手ぬぐいラインナップの中でも、圧倒的な売り上げを誇るヒット商品となりました。
実はこちらの商品、齋藤染物店 店主の齋藤匡さんと、私のタッグで作り上げたものであります。
今回は、このヒット作が生まれた背景をお届けすべく、筆をとらせていただきました。「ヒット作はこうして生まれた」という生々しい瞬間をぜひご覧ください(笑)
きっかけは突然に。完全にノリで進んだ企画
ある日私は、居酒屋で齋藤さんと酒を飲み交わしておりました。
その場で齋藤さんからこんなリクエストが…
「何か新しい、おもしろいものが作りたい」
この一言で、企画がスタートしました。
といっても、新しいアイデアを思いついて形にするのは容易ではありません。話を進める中で、「“秩父らしいおみやげ”になるものが良いのでは」というアイデアから、「秩父の方言を使った手ぬぐい」の構想が生まれました。
こうして、「方言手ぬぐい」の企画がはじまりました。
「方言手ぬぐい」のモチーフ選定に悩む日々
齋藤さんとの打ち合わせを重ね、第1弾の秩父の方言は「せやぁねぇ」に決定。「大丈夫」という意味で、秩父に生まれ育った人なら日常会話で頻発している方言です。
この方言を、どのような柄・イラストとともに表現するか、が次の課題。イラストについては、私の知り合いで、仕事のパートナーでもある「広告漫画家の百万友輝さん」に依頼をしました。
「秩父らしい、方言を使った手ぬぐいを作りたい」という、極めて曖昧な状態で相談を投げかけたところ、素晴らしい案を3つほどいただきました。
まずこちらが「お遍路さんバージョン」。札所巡りが有名な秩父を表す素敵なイラストです。
続いてこちらが「オオカミバージョン」。秩父にある神社の「オオカミ信仰」にちなんだもの。キャラクター性のあるオオカミがかわいい。
そして3つ目の案を見たときに、「これだっ!」という直感が働きました。
その案が、秩父の名所でも歴史でもなく、「齋藤染物店 店主(おっさん)」をモチーフにしたバージョン!かなりアクロバティックな案です(笑)
ホームページのトップにも登場する店主「齋藤匡」さんを、“おっさん”のブランディングとしてキャラクター化をする作戦。
齋藤さんも最初は「こんなおっさんをモチーフにした商品が売れるかなあ」と、不安の色を拭えない様子でしたが、私から「売れるかどうかじゃないんです、おもしろいかどうかなんです」という謎の説得をしたところ、この案にGOが出ました(笑)
そうです。“おっさん”をキャラクターにして商品化するというのは、完全にノリです。
こうして、「秩父方言手ぬぐい」と「おっさん」か交じわり、「秩父方言手ぬぐい『秩父のおっさん』」シリーズが爆誕したわけですね。
一つの方言を四段活用!様々な表情とともに繰り出される秩父の方言
秩父方言手ぬぐい「秩父のおっさん」では、一つの方言を四段活用で表しているのが特徴。
第1弾の「せやぁねぇ(大丈夫)」は、「せやぁねぇかさぁ(大丈夫かなぁ)」「せやぁねぇだんべえ(大丈夫でしょう)」「せやぁねぇけ?(大丈夫かい?)」と、シチュエーションに応じて変化する方言となっています。
こちらが完成した「秩父方言手ぬぐい『秩父のおっさん』」第一弾のデザイン。齋藤さんに激似の愛らしいキャラクター、手ぬぐい上に所狭しと敷き詰められ、とてつもなくインパクトのあるデザインに仕上がりました(笑)
こちらは、手ぬぐいを巻く帯のデザイン。裏面には「おっさんプロフィール」と題して、齋藤さんの実物写真とともに、愛称や好物が記されています(笑)。QRコードは齋藤染物店のホームページへの導線です。
こうして、手ぬぐいと帯、それぞれのデザインが完成!仕上がった商品はこちらです!
方言という秩父独自のコンテンツと、ポップなキャラクターが合わさって、「なんじゃこりゃ?」と目を引く仕上がりになりました。
発売後、秩父界隈で多くの話題となり、初回生産分が完売!現在は第二版が販売中(初版は紺色、第二版は緑色)。
いかがでしたか?
“おっさん”をモチーフにした商品が生まれた背景は、完全にノリでしたが、秩父の独自性のあるコンテンツを伝える上で、とても良い企画になったのではないかなと思います!
「秩父方言手ぬぐい『秩父のおっさん』」は、秩父表参道lab、西武秩父駅前温泉「祭の湯」、齋藤染物店のオンラインショップ等で、お買い求めいただけます。
ちなみに、シリーズ第二弾「おっぺす(押す)」も好評販売中!ぜひ秩父の土産に、また、秩父自慢の一品としてお手元にどうぞ!